地主神社の閉門 屋根工事はいつまで?
地主神社の閉門 屋根工事はいつまで?
地主神社は2022年8月19より閉門され、工事期間は約3年と発表されています。
瓦屋根ではなく檜皮屋根
神社ですので日本瓦と思われる方が多いかもしれませんが、檜の樹皮=檜皮が使用されています。
檜皮葺きと呼ばれ、檜皮を密に重ねて屋根を覆う方法です。
職人は檜皮葺師と呼ばれます。
日本瓦は瓦葺きと呼ばれ、粘土を焼成した陶器で屋根を覆う方法です。
職人は瓦葺師と呼ばれます。
今回の工事は、京都で約300年間続く有限会社宮川屋根工業さんがご担当されました。
総事業費は2.8億円・屋根工事だけで1.3億円
総事業費は276,980,000円です。
屋根工事だけでも修理費用が128,700,000円を超え、やはり重要文化財保護には大きな費用が必要になるようです。
なお、塗装工事は3種類行われ、合計148,280,000円(73,810,000円+58,520,000円+15,950,000円)です。
屋根工事は2023年12月28日に完了し、その後塗装工事が開始する予定です。
守るべき屋根工事の伝統技術
檜皮葺きは、素材の性質上、おおよそ三十年ごとに葺き替えなければならないものですが、職人と材料不足が課題になっています。
現存する法人は、公益社団法人全国社寺等屋根工事技術保存会によると京都で2社となりました。
なお、類似した伝統技術の茅葺きの場合は3社です。
また、材料である檜皮採取を行う原皮師の後継者不足も著しく、国会でも議題になったほどです。
同じく屋根工事の伝統に関わるものとして、すばらしい日本文化は次世代に伝えていきたいものです。

人見屋根店について
当社は1866年(慶應2年)、日本瓦の原料となる清浄な水と土を求め、京都で日本瓦の窯を開きました。
平成2年には京の老舗として表彰されました。
瓦の原料となる清浄な土と水を求めて
引用:日本農業新聞
当社が窯を開いた京都府の氷所は朝廷の氷室(氷を貯蔵し、夏に献上する場所)があったとされ、清浄な水と土で知られています。
その清らかさから、2019年の大嘗祭(だいじょうさい)では主基殿・主基田(すきでん)として祭殿・神饌(しんせん)をお作りする田として選ばれました。